体外受精、顕微授精時の漢方


先日、平日の夜ですが、勉強会がありましたので出席してきました。

みなさん、仕事の後でお疲れにもかかわらず研究熱心な方ばかりで、頭が下がります。

最近の症例を検討していると、特に女性不妊の方に「冷え」が共通して見られることが多くなっているという報告がありました。原因ではないにしても、遠因ではありそうです。

漢方(薬膳)の基本として、「生のものは身体を冷やしやすい」というのがあります。同じものを食べるにしても、例えば野菜もサラダで摂るよりは温野菜(鍋など)で摂ったほうが、魚も刺身で食べるよりは煮魚・焼き魚として食べたほうが身体を冷やしにくいのです。生理中の女性は刺身を食べないように、との食養生法もよく言われています。

先日、当薬局にいらっしゃった方も体温が35度台で、身体の不調の原因のひとつではないかと考えられます。もちろん、漢方薬でそういった「冷え」を改善することは可能ですが、食事や衣服、生活を改善していくこともとても大切なことです。

さて、タイトルにあります「体外受精、顕微授精時の漢方」です。人工授精(ここではAIH,AID)はともかくとして、体外受精、顕微授精になると一定期間体外に出たものを戻すことになります。その際に受精卵を異物と認識してしまう可能性もあるかもしれない、ということで、免疫の調節(あえて抑制とは言いません)作用があるとされている漢方薬を着床が確認される短期間の間服用していただくことで、着床の可能性が高くなるとの報告があるようです。

もちろん、抗核抗体高値など免疫異常が明らかであればプレドニゾロン,低用量アスピリン,ヘパリンなどが使われることもあると思います。その際は柴苓湯を併用する医師も多いようです。

ただ、漢方の場合は症状・状態だけで薬が決まるのではなく体質も関係してきますし、それによって処方も変わってきます。時間をかけてじっくりとお話をお聞きし、お薬を選んでいく必要があります。

 

今回は文字ばかりでマジメな話になってしまったので、最後に我が家のアイドルたち↓

名前は左から「

ゴニンジャー

 

 

 

 

 

・・・ 付けてません!