毎月の↓「ひょうたん北島」↓に連載中の↓「漢方のおはなし」↓
ひょうたん北島2016年6月号【第327号】より
漢方のおはなし
~冬虫夏草~みなさん、こんにちは! 平年どおりだと5日ころには梅雨入りでしょうか。
チベットの山奥ではちょうどこの頃に冬虫夏草の採集が行われています。冬虫夏草とは蛾(主にコウモリガ)の幼虫に寄生したキノコのことで、冬には動いていた虫が、夏には草となって地中から生えてくることからこう呼ばれています。
漢方では肺・腎の経に効果があると言われ、喘息や肺気腫、肺癌などにも使われることが多い生薬です。残念ながら価格が高騰していて、液体の「青海冬夏泉」などの一部商品を除き、天然のモノは手に入らなくなってしまいました。
日本で一般的に売られている冬虫夏草は人工のタンクなどで培養されたもので、当然効能も効果も違うものです。よく似たものでセミの幼虫に寄生したものを金蝉花と言って、こちらは小児のひきつけや夜泣きなどによく使われます。
今では貴重品となってしまった冬虫夏草。ご興味のある方は、実物の標本が店頭に展示してありますので、いつでもご覧になれます♪
城西漢方薬局 北島店 久積 賢治